育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました

君の嫉妬ですらもーside.晃洋ー

美優は、俺にとっては特別な女性だ。

結婚するから、というだけではない。
今まで過ごしてきた時間や、妃織ちゃんを思う親心もひっくるめて、すべてが愛おしいから。



『返事が遅れてすまない。お前の彼女の子どもの件、了解した』


午前の外来診療時間が終わり、オペ出しの時間まで少し時間があった俺。食堂でラーメンを啜っていると、スマホが1通のメッセージを受診し、画面には同期の桜川からのメッセージが表示されていた。


『こちらこそ、忙しいのにすまない。助かる』


と返事をしたが既読にはならず、スマホをポケットにしまう。

『返事が遅れて』か。そうだな……確か、俺が妃織ちゃんの今後の診察をお願いするためにメッセージを送信したのは4日ほど前だったような。
まぁ、桜川も時期院長ということで忙しそうにしているから仕方がない。

そんなことを考えつつラーメンに乗っている煮卵を口に運ぶと、俺は少し急ぎ気味に煮卵を咀嚼(そしゃく)した。

というのも、どうやら宇田先生が美優とやり合ったらしい。
直接聞いたわけではないけれど、妃織ちゃんの受診に来た日、帰宅したら美優の様子が変だった。

帰宅すると、いつもなら嬉しそうに玄関にお出迎えをしてくれるのにその日美優が来ない。
リビングへ足を踏み入れると、テーブルに突っ伏したままの美優が目に入り、きっとなにかあったのだろうと直感でそう思った。
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