育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました
どう返事をしたらいいのかわからずに戸惑っていると、山内先生が再び口を開いた。


「いや、言い方を間違えたな。学会発表を必ず成功させるから、俺とデートして欲しい」

「でも……」

「もちろん、妃織ちゃんも一緒に。もっと、2人のことが知りたいんだ」


山内先生の眼差しがあまりにも真剣で、心臓がドキドキと暴れ始める。
どう返事をしたらいいのかな。こんな風に男性からデートのお誘いを受けるなんて久しぶりすぎて、目が泳ぐ。

しかもお相手はイケメンドクターという、今までに付き合ったことがない職業の方。
いきなり立ちはだかるハードルに、答えが見つからない。


「あの……山内先生は、私でいいんでしょうか? もっとこう……女性ドクターとか、看護師さんとか」

「俺とじゃ、嫌かな?」

「い、いえ! 嫌とかではなくて……」


慌てて否定をしたけれど、山内先生は少し残念そうな表情を見せる。

でも、そう思うのが普通じゃないかな。
頭のいいドクターならきっと対等に話ができる女性を好むだろうし、そもそも山内先生のようなイケメンドクターを病院内の女性陣が放っておくわけがない。

妃織が入院していたときも、明らかに山内先生が好きなんだろうなぁ……と好きな気持を匂わせている看護師さんも何人かいたし、山内先生と付き合いたいと思っている女性はたくさんいるはずだ。
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