育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました
「美優、よろしくな」

「え……こ、こちらこそ。よろしくお願いします」


耳元でそう言った晃洋さんは、妃織に見つからないよう私のおでこにそっとキスを落とす。
「ママ、おかおあかいね」と妃織に言われて焦ったものの、嬉しい気持ちで胸がいっぱいになる。

こうして、晃洋さんとの同棲が決まった。


とはいえ、晃洋さんは整形外科の優秀ドクターであり、毎日が大忙し。
外来、手術、救急当番を上手くこなしてはいるものの、なかなか休みが取りづらい状況のよう。

先日の水族館デートの日のお休みも、こんな忙しい中で無理に取ってくれた休みだったのだと思うと、感謝の気持ちでいっぱいになった。

結局引っ越しの話がまとっまたのは水族館デートから1ヶ月後。
自分の仕事も休めなかったということもあるけれど、なにせ1番大変だったのが妃織の保育園入園手続き。10月入園という途中入園になるため、どこも空きがなく、探し回るのに一苦労した。

両親にも手伝ってもらってやっと決まった保育園は、私の職場の近くにある比較的小さめの保育園だった。
大人数でなく慣らし程度にはちょうどいい規模で、引っ込み思案の妃織にはぴったりだと思う。

妃織にしては珍しく保育園に行くのを楽しみにしているようで、安心だった。
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