育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました
笑ってはいるけれど、いつもより覇気がない気がする。
「梨花、なにかあった?」
「え、なんで?」
私の問いかけに、梨花は目を丸くする。
多分、私がそんなことを言うなんて思っていなかったのだろう。
けれど、もうずっと仕事をしている仲だ。いつもと様子が違うくらい、すぐにわかる。
少し沈黙が続いたあと「実はね」と梨花が話し始めた。改まった雰囲気になんとなく背筋をピンと伸ばして、梨花の顔を見つめる。
「私、商品開発部に異動しようと思ってる」
「……へ?」
まさかの告白に、声が裏返った。さすがに失礼だったかもしれない……と梨花の顔を見たが、いつもと変わらない笑顔を向けてくれている。
それにしても、梨花が商品開発部に異動? なんでまた?
「私さ、商品考える側に回ってみたいんだ」
「えぇ! すごい!!」
「ふふっ。私たちのカフェ、毎月違うケーキ出してるじゃない?」
梨花の言う『毎月のケーキ』とは、今月のケーキのことだ。
月によって旬の食材を組み合わせた彩り鮮やかなケーキは、店の人気No.1メニューでもある。
11月の今は、旬の梨と巨峰のタルトだ。
果肉が豪快に乗っているフルーツタルトは、発売してすぐに予定販売数に達してしまうほど人気だった。
「梨花、なにかあった?」
「え、なんで?」
私の問いかけに、梨花は目を丸くする。
多分、私がそんなことを言うなんて思っていなかったのだろう。
けれど、もうずっと仕事をしている仲だ。いつもと様子が違うくらい、すぐにわかる。
少し沈黙が続いたあと「実はね」と梨花が話し始めた。改まった雰囲気になんとなく背筋をピンと伸ばして、梨花の顔を見つめる。
「私、商品開発部に異動しようと思ってる」
「……へ?」
まさかの告白に、声が裏返った。さすがに失礼だったかもしれない……と梨花の顔を見たが、いつもと変わらない笑顔を向けてくれている。
それにしても、梨花が商品開発部に異動? なんでまた?
「私さ、商品考える側に回ってみたいんだ」
「えぇ! すごい!!」
「ふふっ。私たちのカフェ、毎月違うケーキ出してるじゃない?」
梨花の言う『毎月のケーキ』とは、今月のケーキのことだ。
月によって旬の食材を組み合わせた彩り鮮やかなケーキは、店の人気No.1メニューでもある。
11月の今は、旬の梨と巨峰のタルトだ。
果肉が豪快に乗っているフルーツタルトは、発売してすぐに予定販売数に達してしまうほど人気だった。