育児に奮闘していたら、イケメン整形外科医とのとろあま生活が始まりました
嬉しそうに笑った梨花は、パスタをくるくるとフォークに巻き付けてから口に運んだ。

まさか、こんな報告だとは思わなかったな。
梨花とはこの先もずっと商品販売係として、一緒のホールに立つものだと思っていた。

でも、梨花にはやりたい目標があって、それに向かって突き進んでいる。
目標があるのは、やっぱり素敵だ。


「私の報告は以上です。美優はどう? 同棲生活」

「えぇ……まぁ、順調だと思う。晃洋さん、優しいし」

「やだ惚気。そのまま結婚できたらいいね」


『結婚』と言われて、なんとなく照れくさくなった私は、エビドリアをパクリと口へ運んだ。

晃洋さんはどう思っているかはわからないけれど、梨花の言う通りになったらいいと思っているのが正直な気持ち。以前付き合っていた海斗とのことがあって結婚に踏み切れずにいた私だったけれど、晃洋さんに対しては違う。

どうなるかはわからないけれど、結婚して、一生を過ごせたらいいと思っている。


「結婚するってなったら、ウェディングケーキ考案させて」

「えっ!? 気が早いって……」

「いいじゃない。また楽しみが増えたわ」


そう言いながら、残り少ないパスタを口へ運んだ梨花。
『商品開発部へ異動しても、繋がっている』と言われているみたいで、なんだか嬉しくなった。
< 96 / 148 >

この作品をシェア

pagetop