束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】

3. 容赦ない仕打ち

 もうすぐ二月を迎えようという今、外は厳しい寒さで覆われている。

 晴れた昼間だったとしても防寒具は欠かせない。


 彩子は手袋にマフラーにコートという完全防備で恵美と一緒にランチに出かけた。

 恵美と二人でどこの店に入ろうかと会社の近くを歩いていれば、少し先のほうに洋輔と青木が一緒に歩いている姿を見つけた。

 珍しい光景だ。洋輔は普段社食で昼食を済ませているのに、今日は青木と外に食べにいくようだ。

 同じ店に入るとなんだか気まずい思いをしそうで、彩子は洋輔たちが進む方向とは違う方向へ行くことにした。

< 104 / 273 >

この作品をシェア

pagetop