束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
彩子がそれに気づいたのは一年くらい前。
洋輔に恋人がいないということで、二人で休日にランチに出かけていたときのことだった。
―――
「デザートなかなか来ないね」
「混んでるからかな」
「じゃあ、折戸、ちょっとこれ見て。デザート来るまでの間」
「え、何?」
洋輔は彩子に自分のスマホを向けてくる。いったい何を見せられるのかと彩子は覗き込んだ。
そのときだった。タイミングよく電話がかかってきたのは。
画面には『小谷さやか』という文字。
女性からの電話に少しばかりドキリとしたが、それよりも見覚えのある名前のほうが気になった。どこかで見かけたような気がするのだ。いったい誰だろう。そう考えていれば……
「ごめん」
洋輔はそれだけ言ってスマホを手に席を立ってしまった。
その姿に彩子は驚いた。そして同時に気づいてしまった。
小谷という人物は洋輔にとって特別な位置にいるのだと。
洋輔に恋人がいないということで、二人で休日にランチに出かけていたときのことだった。
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「デザートなかなか来ないね」
「混んでるからかな」
「じゃあ、折戸、ちょっとこれ見て。デザート来るまでの間」
「え、何?」
洋輔は彩子に自分のスマホを向けてくる。いったい何を見せられるのかと彩子は覗き込んだ。
そのときだった。タイミングよく電話がかかってきたのは。
画面には『小谷さやか』という文字。
女性からの電話に少しばかりドキリとしたが、それよりも見覚えのある名前のほうが気になった。どこかで見かけたような気がするのだ。いったい誰だろう。そう考えていれば……
「ごめん」
洋輔はそれだけ言ってスマホを手に席を立ってしまった。
その姿に彩子は驚いた。そして同時に気づいてしまった。
小谷という人物は洋輔にとって特別な位置にいるのだと。