束の間を超えて ～片想いする同僚兼友人に、片想いをした～ 【番外編追加済】

　片づけを終えると、洋輔も彩子の隣に座ってきた。

「身体はどう？　まだ痛い？」
「うーん、じっとしてれば大丈夫だけど、動かしたら痛いかな」
「ごめん、本当……」
「もういいって。謝るの禁止！」

　洋輔は困ったように微笑んだあと、彩子をそっと抱きしめ、腰をゆっくりさすってきた。

　それがとても心地よくて、彩子は洋輔に身を預けていたが、あまりの心地よさにだんだんと眠気が襲ってきてしまった。

「……洋輔、これ寝ちゃいそう……」
「うん、いいよ。起こしてあげるから寝てな？」
「ううん。中途半端に寝たら仕事中に眠気引きずりそうだから起きてる」
「うーん、じゃあ眠気覚ましする？」
「眠気覚まし？」
「うん、ちょっと待っててね」

　洋輔は彩子から身体を離すと目の前にあるテレビの電源を入れた。動画配信サービスのアプリを起動して、何やら作品を選びはじめた。

　目が覚めるような映画でも流すつもりだろうか。