束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
眠気が強くて夢現で洋輔のことをぼーっと眺めていたら、作品を選び終わったのか洋輔がソファーに深く腰掛けてきた。そのまま彩子の肩に手を回して抱き寄せてくる。
「こうされちゃったら、気持ちよくて寝てしまう……」
「うーん、でもこうしといたほうがいいと思うよ? たぶんね」
結果的に洋輔のその言葉は正しかった。彩子は今、必死に洋輔にしがみついている。
「消えた? ねえ、消えた?」
「消えた消えた」
恐る恐る画面に目を向ければ、青白い顔をした女性がどアップで映っていた。
「もう嘘じゃんか! 洋輔のバカっ!」
「あははは! でも目は覚めたでしょ?」
洋輔が選んだのはホラー映画だった。彩子はホラーやスプラッターといった恐いものが苦手なのだ。
そして洋輔は意外にこういうものは平気らしい。というより映画全般好きなようだ。
洋輔の言う通りもう眠気はすっかりどこかへ吹き飛んでしまった。代わりに恐怖心でいっぱいである。
それほど嫌なら見なければいい話だが、不思議とこういうのが流れているとついつい見てしまうのだ。誰しもそういう経験はあるだろう。
「もう! 今日の夜寝られなくなったらどうしてくれるの?」
「んー? 今日はうちに来てくれる日でしょ? 俺が抱きしめてあげるから大丈夫だよ」
恐怖で上がった心拍数が別の意味でさらに上昇してしまった。この男は自分を殺しにかかっているのかもしれない、彩子は本気でそう思った。
「こうされちゃったら、気持ちよくて寝てしまう……」
「うーん、でもこうしといたほうがいいと思うよ? たぶんね」
結果的に洋輔のその言葉は正しかった。彩子は今、必死に洋輔にしがみついている。
「消えた? ねえ、消えた?」
「消えた消えた」
恐る恐る画面に目を向ければ、青白い顔をした女性がどアップで映っていた。
「もう嘘じゃんか! 洋輔のバカっ!」
「あははは! でも目は覚めたでしょ?」
洋輔が選んだのはホラー映画だった。彩子はホラーやスプラッターといった恐いものが苦手なのだ。
そして洋輔は意外にこういうものは平気らしい。というより映画全般好きなようだ。
洋輔の言う通りもう眠気はすっかりどこかへ吹き飛んでしまった。代わりに恐怖心でいっぱいである。
それほど嫌なら見なければいい話だが、不思議とこういうのが流れているとついつい見てしまうのだ。誰しもそういう経験はあるだろう。
「もう! 今日の夜寝られなくなったらどうしてくれるの?」
「んー? 今日はうちに来てくれる日でしょ? 俺が抱きしめてあげるから大丈夫だよ」
恐怖で上がった心拍数が別の意味でさらに上昇してしまった。この男は自分を殺しにかかっているのかもしれない、彩子は本気でそう思った。