束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
 もう十分すぎるプレゼントをもらったというのに、ここへきてのサプライズに彩子はもう天にも昇る気持ちだ。

 きっと今彩子はとても締まりのない顔をしているのだろう。


 洋輔は信頼してくれているようだが、やはり高価すぎるものはこわくて触れない。比較的手に取りやすそうなものを持ってみる。

 出してくれたノートを開いて文字を書いてみれば、言いようのないくすぐったさが襲ってきた。洋輔の書いた文字の隣に自分の文字が並んでいる。それだけでなんだかもっと親密になれたような気がした。


 彩子は洋輔が出してくれたノートを一つ一つ開いていき、その中に書き込まれた文字を眺めていった。

 特に意味のあることが書かれているわけではないが、ただただその文字を追うのが楽しかった。


 結局、彩子は洋輔から呼ばれるまで、ずっとノートの文字を眺めて過ごした。
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