束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
 彩子と洋輔はたわいもない話をしながら手巻き寿司を楽しんだ。

 いろいろな具材を乗せた豪華巻きやイカたっぷりの洋輔スペシャル、最後は具なしのシンプル酢飯巻を作って、二人で笑いあいながら食べた。

 やはり二人でいる時間はとても心地のいいものであった。

「ごちそうさまでした! おいしかった!」
「ご満足いただけたようで。ふふっ。彩子、ケーキもあるけどどうする?」
「うーん、食べる!」
「ははっ、了解」

 甘いものは別腹だ。彩子はしっかりとケーキも完食して洋輔に礼を述べた。


 さすがに二人ともお腹いっぱいで、しばらくはソファーに座って消化が終わるまでゆったりとしていた。

 そうしてお腹が落ち着いてきたころに先に入浴を促されたので、彩子はその言葉に大人しく従う。一人になると今日の出来事が蘇ってきて、ひとりでに緩む頬を押さえながら幸せのため息をこぼした。
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