束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
「はあ……まあ彩子の性格考えると、遠慮しちゃうのはわかるけども……あ、弟くんは?」
「え?」
「大学生だよね?」
「そうだけど……?」
「今春休みなんじゃない? 春休みの間、ここ来てもらったら?」
「え? 裕哉に?」
「そ。家族なら甘えやすいでしょ? 弟くんだってお姉ちゃんが体調崩してるの知ったら、来てくれるでしょ」
「うーん、でも……」
確かに家族のほうが頼りやすいが、しかし彩子にとって弟は守る存在であって、守られる存在ではない。素直には頼りにくい。
「弟に頼らないなら、私が住むから」
「えぇ……」
「そんな目で見てもだめ!」
恵美のその形相にこれは逃がしてもらえそうにないと彩子は悟った。
「わかった。じゃあ、裕哉に連絡する……」
「ん。電話かけて」
「え、今?」
「今」
大人しく電話をかければ、裕哉はそれにすぐに応じてくれた。
「え?」
「大学生だよね?」
「そうだけど……?」
「今春休みなんじゃない? 春休みの間、ここ来てもらったら?」
「え? 裕哉に?」
「そ。家族なら甘えやすいでしょ? 弟くんだってお姉ちゃんが体調崩してるの知ったら、来てくれるでしょ」
「うーん、でも……」
確かに家族のほうが頼りやすいが、しかし彩子にとって弟は守る存在であって、守られる存在ではない。素直には頼りにくい。
「弟に頼らないなら、私が住むから」
「えぇ……」
「そんな目で見てもだめ!」
恵美のその形相にこれは逃がしてもらえそうにないと彩子は悟った。
「わかった。じゃあ、裕哉に連絡する……」
「ん。電話かけて」
「え、今?」
「今」
大人しく電話をかければ、裕哉はそれにすぐに応じてくれた。