束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
「次の日、本当に後悔したんだよ。傷つけてしまったって。なのに、彩子は笑ってて、怒ってもいたけどその怒り方もちょっとかわいくて、急に胸のつかえがとれたような、そんな気がした。そしたら、彩子のことがどうしようもないほど愛しいって思った。好きで好きでたまらないって思った。愛したくてしょうがなくなった。間違いなく彩子が好きだって自覚した」
「っ……」

 彩子はまたその瞳から大粒の涙をこぼしている。

「そこからは好きって言わないように必死に抑えてた。彩子は俺のことそういうふうには想ってないって思ってたから。でも、それが間違いだった。全部全部言っておけばよかった。こんなに苦しめてるなんて気づかなかった。ごめん、彩子。本当にごめんっ……どうしようもないほど傷つけた。償いきれないくらいつらい思いをさせた」

 彩子は必死に首を振っている。それを止めたくて、洋輔は彩子の頬を両手でそっと包んだ。
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