束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
 洋輔はまた何やら書き込み、彩子にノートを向けてきた。

『彩子からもキスして?』

 やはり文字にされると恥ずかしくてたまらない。

 洋輔はすでに目を閉じて口づけを待っている。

 彩子はゆっくりと顔を寄せ、そっと口づけた。ゆっくり顔を離そうと徐々に後ろに引いていけば、突然後頭部をグッと押さえられた。

 そのまま洋輔に深い口づけを施される。


「……バカ」
「彩子が好きだからバカにもなる」
「もうっ……」
「彩子、もう一回したい」

 洋輔に強く見つめられる。そんな目で見られれば断れるはずもない。

「……いいよ」

 もう一度深い深い口づけを交わした。唇を離して、顔を見やれば、熱のこもった瞳で見つめられた。
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