束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
「え、もしかして昔しつこく聞いてきてたのってそのせい?」
「うん」
「えー……同期の皆は?」
「あー……皆も付きあってるって思ってるんじゃない?」
「え、でも洋輔の恋バナよく聞いてるじゃん」

 そう、洋輔は同期飲みで恋人の話をよくしていた。それを聞いている人たちはさすがに違うとわかるはずだ。

「それ彩子のことだと思ってるよ」
「は?」
「だって、松藤くん誰と付きあったとか別れたって話はしないもん。どういうデートしてるかとかそういう話しかしてないじゃん」
「あれ、そうだっけ?」

 思い返してみても洋輔が同期に何を話していたのか具体的には思いだせない。彩子は洋輔からいろいろと聞いていたから、そちらとごっちゃになっているのだろうか。

「うん。だから私も彩子から聞くまでわからなかったんだよ」
「えー、そうか……えー、どうしよう……」
「今は付きあってるんだから、まあそのままでいいんじゃない?」
「……確かに……いや、でも知れ渡ってるのは恥ずかしい……明日からどんな顔して出社すれば……」

 まさかそんなに前から恋人関係にあると思われていただなんて。皆からそんなふうに見られているかと思うととてつもなく恥ずかしい。
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