束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
 そのままソファーに連れていかれ、そこに降ろされる。洋輔も隣に座ると彩子の髪を梳きはじめた。

「彩子の髪さらさらしてて気持ちいい」
「そう?」
「うん。つい触りたくなる」
「ふふっ、どうぞ」

 洋輔に髪を梳かれるのはとても気持ちがいい。彩子は目をつむってそれを堪能した。

「気持ちいい?」
「うん、すごく」
「彩子」
「ん?」
「ここ」

 目を開けて洋輔のほうを見れば、洋輔は自分の太腿を叩いて示していた。これもよく求められるやつだ。彩子は心得ているとばかりに、そこへ跨って座り、洋輔の首に腕を回した。
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