束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】
「いえいえ、とんでもないです。お話聞かせていただけて助かります」
「じゃあ、今年も同じかはわからないけど、食事会のこと教えとこうか?」
「はい、ぜひ!」
「食事会は一つのテーブルに先輩社員一人と内定者数人が座る形式になってて、そこで仕事のこと話してあげたり、質問に答えてあげたりする感じ。大体一テーブルに五~六人が座ってたかな。まあ、近い距離で先輩と交流をってことみたいなんだけど……うーん、松藤は気をつけたほうがいいかもね」
「え? どうしてですか?」
「たぶん同じ席の女の子ぐいぐい来ると思う」
「……」
洋輔は黙り込んで眉間に皺を寄せている。代わりに彩子が話を促した。
「あー、それは想像できますね。もしかして去年そういう感じだったんですか?」
「去年は逆だけどね。女性の先輩社員に男が迫ってた。まあ人事がちゃんと止めてはいたけど」
「なんかすごいですね……先輩社員にそんなふうに迫るなんて私なら考えられないんですけど」
「折戸さんは違う意味でぐいぐい来てたじゃん、新人のころ」
彩子にはそんな記憶はまったくない。慌ててその言葉を否定した。
「じゃあ、今年も同じかはわからないけど、食事会のこと教えとこうか?」
「はい、ぜひ!」
「食事会は一つのテーブルに先輩社員一人と内定者数人が座る形式になってて、そこで仕事のこと話してあげたり、質問に答えてあげたりする感じ。大体一テーブルに五~六人が座ってたかな。まあ、近い距離で先輩と交流をってことみたいなんだけど……うーん、松藤は気をつけたほうがいいかもね」
「え? どうしてですか?」
「たぶん同じ席の女の子ぐいぐい来ると思う」
「……」
洋輔は黙り込んで眉間に皺を寄せている。代わりに彩子が話を促した。
「あー、それは想像できますね。もしかして去年そういう感じだったんですか?」
「去年は逆だけどね。女性の先輩社員に男が迫ってた。まあ人事がちゃんと止めてはいたけど」
「なんかすごいですね……先輩社員にそんなふうに迫るなんて私なら考えられないんですけど」
「折戸さんは違う意味でぐいぐい来てたじゃん、新人のころ」
彩子にはそんな記憶はまったくない。慌ててその言葉を否定した。