束の間を超えて ~片想いする同僚兼友人に、片想いをした~ 【番外編追加済】

4. 見たくない現実

 クリスマスシーズンがやってきた。どこもかしこもイルミネーションで彩られている。


 彩子はそんな街並みを楽しみながら洋輔の家までやってきた。

 今日はお家デートの約束をしているのだ。洋輔が昼食を振舞ってくれるという。洋輔の家に上がれば家中にいい匂いが漂っていた。テーブルを見やればサラダにムニエルにトマトリゾットが並んでいる。

 彩子は洋輔に促されてテーブルにつくと洋輔が作ってくれた料理を味わった。

 どの料理も頬が落ちてしまいそうなほどおいしかった。料理の味そのものだけではなくて、二人きりで食事をするこの空間も一種の調味料だろう。洋輔の手料理を味わうこの時間は彩子にとって何物にも代えがたい至福の時間だ。



 食事を終えれば、二人はソファに座りまったりとしていた。
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