青空の向こう
「お互いにとって、です」
その言葉に男はニッコリする。

「と言う事は、引き受けてくれる気はあるわけだ」

頬がひきつるのがわかった。どこをどうしたら、こんな解釈ができるのか!!

呆れるを通り越し、呆れてしまう。

私はそのままクルリと背を向け、歩き出した。

「君にもメリットがあるのに」

私は肩ごしに振り返る。

「メリット?」
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