青空の向こう
「そうだよ、見たところ、君は一人旅のようだし、ついでに、旅慣れしていないようだ。僕が一緒なら危険も少なくなるし、無事に都に着いたらお礼もするよ。それに、君が一人だったら宿屋も泊めてくれないと思うけど」

「お金なら持ってます。それに、あなたの方が危ないと思いますけど」

「誓って何もしない。婚約者として都まで来てくれればいいし、部屋は二つとるから問題ないだろう?」


私は心が揺れる。

そんな私を見抜いたのか、男はたたみかけてくる。

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