青空の向こう
それと理由はもう一つある。

街道を歩いていると周りの人達が目につく。二人連れもいれば、行商人なのか大人数で歩いている人達もいる。色々な人達がいるがみんな共通点がある。楽しそうに笑いあいながら、お喋りをしているのだ。


私はチラッと、隣を見る。ルウはただ前を見ていた。つまらないのかな? 私は不安になってきた。


「ごめんなさい。つまらないでしょう?」

「どうして?」

涼しげな瞳を不思議そうにむけた。

今気づいた。ルウはきれいな青い瞳なんだ。始めて見る。綺麗な青。 私は気が付かずルウの瞳にみいる。


「どうして僕が退屈なの?」


ハッと我にかえるとルウの顔が目の前にあった。

ルウは覗き込むように私を見る。

私は青い瞳にドキマキしながら答えた。

「だって、ずっと黙っているし、私は気のきいたお喋りなんて出来ないし…」

言いながら私は俯く。つくづく自分が嫌になってしまう。私は何てつまらない人間なのか。占い師以外と長く話した事がないから、他人とどんな話をしていいのかわからなくなる。
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