ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。

極上の一夜



 駅に着いたらちょうど日華さんから電話がかかってきた。


「もしもし、駅に着きました」
「ちょうどよかった。迎えに行くって言った手前申し訳ないんだけど、今からURLを送るからそこに来てくれるかな?」
「わかりました」


 すぐにURLが届いて開いてみて、私は二度見した。ドレスのレンタルショップのURLだったからだ。
 更に続けて「陽生で予約してるから入ってきてね」とある。

 これからどこに行くのだろう……?
 陽生で入って大丈夫なのだろうか――。

 不安に思いながらマップを辿ってレンタルショップに辿り着く。
 やや小声で「陽生です」と言うと、すぐに通してもらえた。


「加賀美様ですね。当店のオーナーを務めております、近衛(このえ)と申します。
実は陽生とは高校時代の友人でして、事情は把握しております」

「あっ、そうでしたか」

「ご安心ください。当店は芸能人の方も多くご利用いただいております故、口の堅さはお約束致します」

「そうなんですね。よろしくお願いします」


 それから私たちは個室に通された。そこには沢山の綺麗なドレスが並んでいる。
 子ども用のドレスも沢山用意されていた。

 ドレスを見た途端、星來は目を輝かせてはしゃぐ。


「すご〜い!きれ〜!!」


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