ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。


 それから他の人たちにも挨拶させてもらい、星來もお子さんたちに遊んでもらえた。翔太くんのようなお兄ちゃんもいれば、星來と同い年くらいのお子さんもいるので、星來も退屈しなかった。


「あかり!」

「あっ恭ちゃん」


 バーベキューには恭ちゃんも来ていた。


「久しぶり、星來ちゃん。俺のこと覚えてる?」

「きょーたん」

「覚えててくれたんだ!嬉しいな」


 この前は微妙な感じでお別れしちゃったけど、今日は大丈夫かな。ちょっとドキドキしながら星來の反応を伺った。


「また俺とも遊んでね」

「きょーたん」

「うん?」

「また、しゃぼんだまやりたい」


 その言葉に恭ちゃんは一瞬驚いた表情を見せた後、顔を綻ばせた。


「うん、またやろう」

「やりたい」

「あ〜〜、ミスったなぁ。シャボン玉持ってくればよかった」


 恭ちゃんは悔しそうにしゃがみ込んで、頭を掻く。


「ごめんね。今日はできないけど、また絶対やろうね」

「うん」


 よかった。仲直り(?)できたみたい。
 それから恭ちゃんも一緒にバーベキューを楽しんだ。恭ちゃんがお肉焼いてくれて、ちょっと贅沢した気分。
 星來も終始笑顔だった。


「ごめん、ちょっとお手洗い行ってきてもいいかな?星來のこと見ててくれる」

「おう、任せろ」

「星來、恭ちゃんと待っててね」

「うん」


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