ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。
「実は私も家族もそうなんですが、恭ちゃんにも会って欲しくて」
「ああ、幼馴染だっけ?」
「はい、恭ちゃんには日華さんのこと話したんです。色々心配もかけてますし」
「せいらね、きょーたんとしゃぼんだました」
ご飯をもぐもぐしながら星來が口を挟む。
「きょーたん、おっきいしゃぼんだまつくれるの」
「そうなんだ」
「パパもつくれる?」
「作れるよ。恭ちゃんよりおっきいの」
「ほんと?せいら、ちっちゃいのしかつくれないの」
「じゃあパパが教えてあげる」
「やったあ!」
星來は嬉しそうに万歳する。
「よかったね、星來」
「うんっ!」
「何だかんだで恭ちゃんにも懐いてくれてよかった。この前会社のバーベキュー大会があって、恭ちゃんといっぱいお話したよね」
「おはなしした〜」
「ふーーん」
あれ、何だか日華さん、心なしか不機嫌そうな顔してる……?
ぶすっとしてちょっと拗ねてるようにも見える。
「星來はそんなに恭ちゃんに懐いてるの?」
「え、まあ最初の頃よりかは」
「星來は恭ちゃん好き?」
「うーーん、わかんない」
「パパのことは?」
「すき!!」
「パパも星來大好きだよ」
……なんとなくわかって思わず噴き出してしまった。本当にもう、この人はなんて愛おしいのだろう。
こんな一面を知っているのも、私たちだけだね。