ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。
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それから後日、私の実家に日華さんが訪れることになった。一応事前に話してはいるけど、電話ではあまり要領を得ないという様子だった。
まあ当然だとは思う。突然星來の父親と結婚することになって、その相手が俳優の陽生日華さんだなんて。
簡単に信じられる話ではない。
日華さんはこの日のために仕事を調整してくれた。いつもよりちょっとフォーマルな私服姿の日華さんは、流石にオーラを隠し切れていない。
どこからどう見ても陽生日華がお忍びしてます、って感じ。実家までは車で行くけど、その道中見られやしないかとドキドキしてしまう。
「一応マスクしてるけど」
「ダメです、目元でバレます。帽子も被ってください」
「この服装に帽子はミスマッチじゃない?」
「後で外すからいいんです。今だけ」
ちなみに日華さんは白のワイシャツにネイビーの細身のスキニー、ネイビーのジャケットを羽織るというスタイルだ。カジュアルに見えるけど上下ともハイブランドで、清潔感と少しのフォーマル感が漂っている。
「緊張するなぁ。ご両親と弟さんがいるんだよね」
「はい、弟は今25歳です。スポーツジムのインストラクターしてます」
「へえ!スポーツマンか、軟弱そうって思われたらどうしよう」
「むしろ日華さんの筋肉に興味津々だと思いますよ」
「これからばーたんとこいくの〜?」
「そうだよ。おばあちゃんたちにパパのこと紹介するの」
「星來、パパのこと助けてね」
「わかった」