ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。
誰もあかりの魅力に気づかないで欲しい。
あかりのかわいさを知っているのは俺だけがいい。誰にも見せたくない。
自分にこんな独占欲があるなんて知らなかった。
子どもみたいに嫉妬深かったなんて、思ってもみなかった。
演じることしか脳がなかった俺に射し込んだ一筋の光。
プロの役者の道に進むか悩んでいた時、背中を押してくれたのもあかりだった。
「日華さんの演技は人を惹きつける魅力があるんです。それこそ太陽みたいに輝いてるんですよ。
だから、思い切って飛び込んでみてください!」
あかりはどんな時でも応援してくれた。
小さな舞台でも観に来てくれたし、たった一言しかない台詞でも喜んでくれた。
正直役者としての自分に自信があったわけではない。自分が不器用なことはわかっていたし、才能もないし華があるとも思っていなかった。
それでも演じることは楽しかったから、自分なりに役と向き合って芝居をしているだけでよかった。
でも、あかりがいてくれたから、もっと真剣に役者として成長していきたいと思うようになった。
厳しいプロの世界に飛び込んでみようと思えた。
あかりがいなかったら、今の俺はいない。
優しくて純粋で心配りができて、ものすごく真面目で時々頑固。恋人になっても敬語が抜けないところもかわいい。
どんなに美人で綺麗な女優と共演しようが、あかりしか目に映らない。あかりしかいらない。