ミステリアスなイケメン俳優は秘密の妻と娘を一生離さない。
真実と決意 side.日華
その後、星來ちゃんを迎えに行って帰宅した。
俺が一緒にいるのを見ると、星來ちゃんは嬉しそうに駆け寄ってくれた。先生は伯父も一緒だと思ってくれており、何も疑われなかった。
改めて俺の娘なのだと思うと、急に愛おしさが込み上げてくる。パパだよ、と言ったら受け入れてくれるのだろうか……。
懐いてくれているとは思っているけど、そこまで受け入れてもらえるのかはまだ心配だ。
「星來ちゃん、今日はお外で食べようか」
「おそとで?」
「うん、お子さまランチがあるよ」
「おこさまらんち!」
「ちょっと日華さん、いいんですか?」
「ファミレスなら大丈夫だよ。誰も陽生日華がいるとは思わないって」
そうでなくても、オフになると全くオーラのない俺はやっぱり気づかれなかった。一応順番待ちの名前は「カガミ」と記載したが。
「にちかさんも、おこさまらんちたべる?」
「しっ!外では日華さんじゃなくて、おじちゃんって呼ぶの」
「おいたん?」
「僕は子どもじゃないから食べられないんだ。
星來ちゃんが羨ましいなぁ」
「じゃあ、せいらのあげる」
「え、いいの?せっかくだから星來ちゃんが食べなよ」
「だいじょぶ」
「ふふ、ありがとう。星來ちゃんは優しいね」