孤高のエリート社長は契約花嫁への愛が溢れて止まらない
この段ボールを運んでくれたのは業者の人だ。私ひとりで純也と会うと危険だと言って、穂高社長が手配してくれた。
純也には電話で別れを告げたもののまったく聞き入れてもらえず、最終的にはメッセージで別れの意思と来月アパートを引き払うから出ていってほしい旨を伝え、以降は返信をしなかった。それ以来、怖いくらい着信やメッセージが来ている。
そのうちきちんと話し合いをしに行かなければ。穂高壱弥は放っておけというけれど、そういうわけにもいかない。
荷物と言っても貴重品や身の回りのものだけだから段ボール二箱程度しかない。衣類やら食器やらは新しいのを用意すると言われ、大切なものだけを残して古いものは処分予定だ。
クローゼットの扉を開け、着ていたシルクのパジャマからワンピースに着替える。ずらりとハンガーに並んだ洋服は、すべてサイズがぴったりだった。私をこの家に迎えることを想定して用意したらしいけれど、そもそも同衾話を断っていたらどうなっていたのだろう。
さらりと着心地のいいワンピースは、これまで着ていた量販店の安物とは比べ物にならないくらい縫製が細やかで素材からして違う。身の丈に合わず服に着られている感が否めないまま身仕度をして一階に向かった。
純也には電話で別れを告げたもののまったく聞き入れてもらえず、最終的にはメッセージで別れの意思と来月アパートを引き払うから出ていってほしい旨を伝え、以降は返信をしなかった。それ以来、怖いくらい着信やメッセージが来ている。
そのうちきちんと話し合いをしに行かなければ。穂高壱弥は放っておけというけれど、そういうわけにもいかない。
荷物と言っても貴重品や身の回りのものだけだから段ボール二箱程度しかない。衣類やら食器やらは新しいのを用意すると言われ、大切なものだけを残して古いものは処分予定だ。
クローゼットの扉を開け、着ていたシルクのパジャマからワンピースに着替える。ずらりとハンガーに並んだ洋服は、すべてサイズがぴったりだった。私をこの家に迎えることを想定して用意したらしいけれど、そもそも同衾話を断っていたらどうなっていたのだろう。
さらりと着心地のいいワンピースは、これまで着ていた量販店の安物とは比べ物にならないくらい縫製が細やかで素材からして違う。身の丈に合わず服に着られている感が否めないまま身仕度をして一階に向かった。