花葬
 「ミメイ、ナプキン持ってない?」私とどっこいどっこいの容姿の、量産型のハナエが滑稽な合掌のポーズをとって言った。ハナエはヒンドゥー教徒の挨拶をしているのでもなければ、今からご飯を食べるわけでもなく、私に拝んでいる。

「あるよ」

「ありがと!」

私はカバンの中からポーチを出し、ポーチごとハナエに手渡した。ハナエはありがと、とポーチから生身のナプキンを一枚取り出して、トイレの個室に入っていった。手持ち無沙汰な私は今度は別のポーチを取り出して自分の化粧を徹底的にいじくりまわしてから、ハナエが出てきたのでトイレを出た。

 
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