花葬
 信号待ちをしているとき、暫しの沈黙が訪れた、そして、ミメイは言った。
 「サトルさん、私、生きてる意味わかりません」
「んー」俺はなんていうか、なんか、ミメイの手にそっと自分の手を置いた。この子は慣れない土地に大学で学ぶために来て、その学生生活すら、思うようにいかず、いじめを受け、頼れる人はいないように見えた。
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