ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜５

「スープに入れる他の具は……にんじんは」

「綺麗に洗ってあるから大丈夫です」

「玉ねぎは」

「念入りに洗ってあるから……」

「いくら野営の料理でも、それはないにゃん！」

　エリナは野菜をすべて丸ごと入れようとしたアライグマを制した。

「野営にはまな板は用意されてないんですか？」

「まな板……ああ、この板でしょうか。洗い物が増えると面倒だから、使わないで済まそうとしてました、あははは」

　エリナは、笑いながらまな板を差し出すアライグマから「ふんにゃっ！」と奪うようにして受け取った。

「もしかしたらこれも使いますか？　いらない？」

「いります……ちゃんと包丁も持ってきてるにゃんね……」

　エリナはその場に座り込んで「ふにゃあ」とため息をついてから立ち上がった。

　そして玉ねぎを手に取ると皮をむいて先と根を落としてくし切りにし、にんじんは「これは皮ごとでも大丈夫だけど」と言いながら、固いところを切り落としてから輪切りにしてから鍋に入れた。