ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 大丈夫そうな山菜を刻んで鍋に入れると、ぐつぐつ煮立つ表面に泡が浮いてきた。エリナはおたまを持って、それをすくった。

「この焦茶色の泡は、アクといってスープの味を悪くする元です。こまめにすくって捨ててください」

 アライグマが「えー、混ぜちゃえばなくなりますよ」と言ったが、エリナは「それは一番やってはいけないことにゃ」と怖い顔をして見せた。
 だが、子猫の怖い顔は残念ながら可愛い過ぎて迫力がなかったので、その後ろに立つルディも「やってはならない……わかったな?」と怖い顔をして、アライグマに圧をかけた。
 これできっと、彼はアクを混ぜ込もうなどと考えなくなるはずだ。

 こうしてエリナは、アライグマの魔の手(?)からスープを守ったのであった。
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