ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 ウィリオ王子はルールーとエリナに言った。

「これが腕試しの闘技台だ。森の祝福を願いながら作られたもので神聖な闘いの場となる」

 地面には土が盛られて一段高くなっていたので、エリナは『えっ? これは土俵なの?』と驚いた。

「きちんと森に頼んであるので、腕試しの際には今まで一度も深刻な事故が起きたことがないんだ」

「森……って、守護妖精のこと?」

「いや、ユーディリシェイラミアムスさまとは違う。ううむ、なんと説明したらよいのだろうか? 森エルフとは、森と繋がった存在で、神話では世界樹の雫が森の精気で育まれ、やがてそこから小さな若木が育って……」

「ウィリオ王子、早く早く! つまり森と森エルフは深い関係があるってことですよ!」

「セライラスタングリーズル、それは端折りすぎだろう」

「今度時間がある時に、ゆっくり説明してくださいね。王子、空気を読んでください」

「お前には言われたくないなあ……」

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