ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 いきなりくだけた口調になったトミーの調子のいい言葉を聞いて、エリナは『我らがエリナちゃんってなんなの?』と首をかしげた。

「得意なのは野菜を洗うことだけど、エリナちゃんのおかげで切ることも覚えたから、もう料理はバッチリだよ! たくさんお手伝いするからね、一緒にカレーライスを作ろうね」

「あの、はい、そういえばトミーさん、のんびりおしゃべりをしていて大丈夫なんですか? 腕試しには出ないんですか?」

「もちろん出ますよ、大活躍する予定ですよ! 全員参加が基本だからね。まあ、普段の実力を出せばいいってことだな、あっはっはっは」

 高笑いするアライグマを見て、エリナは『この人って、犬のマイクさんを思わせるんだよね。本当に大丈夫なのかなあ?』と心配になった。

 エリナの懸念は当たっていた。
 王都警備隊のマイクと王宮騎士団のトミーは、お調子者の双璧を成すという評判のふたりだったのだ。
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