ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「うわっ、この串焼きの肉、ものすごく美味いぞ!」

「ん……本当だ、こんな味は初めてだ」

「ユーディリシェイラミアムスさま、いい焼き加減で美味しいですよ!」

「バーベキューの天才ですね」

 バーベキューにかじりついた者がそんなことを言うのを聞いて、ユーディリシェイラミアムスはまたしても嬉しそうに「ふふっ」と笑った。

『今夜は最高に素敵な夕ご飯だなあ。エリナちゃんに来てもらえて、本当によかった』

 わいわいがやがやとにぎやかに食べるごはんは、人と関わることを求めていたユーディリシェイラミアムスの心に染み入る楽しい時間なのだ。

「この、肉についてあるタレの味が、なんとも言えないな」

「そうだな。マーレン国の味付けとはちょっと違う」

 マーレン国民も肉が大好物なので、串に刺した肉を炙る料理はあるが、下味はつけずに焼いた肉に岩塩とスパイスを振るだけなのである。
 もちろん、それ自体が美味しい肉なので、シンプルな味つけでも充分なごちそうだ。

 だが、エリナがトマトケチャップとウスターソースをベースにして、調味料とスパイスをお肉に合う味になるよう配合して煮込んだバーベキューソースは、肉の旨みを最高に引き出して、かじった口の中をジューシーな肉汁と深みのあるソースの美味しさでいっぱいにする、特別なソースなのだ。

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