ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「明日はツリーハウスの前にある湖で、一日中遊んでいますね。お湯が湧いているところもあるし、美味しいお魚も獲れるらしいんですよ。たくさん獲れたら、ルディさんのところにもお届けしますね」

「……俺も一緒に獲りたいなあ」

「湖の中の温泉に入るのも楽しみです」

「……俺も一緒に入りたいなあ」

「泳ぎのプロのルールーがいますからね、わたしもしっかり教えてもらおうと思います」

「……俺も一緒に泳ぎたいなあ」

 とても小さな呟き声はエリナには聞こえなかったが、セラとイーシーはしっかりと聞き取ったので『隊長、お気の毒に』と同情の瞳を向けた。
 だが、ルディはこの訓練のスカイヴェン側のリーダーなのだから仕方がない。
 子猫の送り迎えで二泊三日しか参加できないのだから、訓練の間はさすがにそちらを優先しなくてはならないのだ。

 それ以外は黒豹のヴォラットが代理を務めてくれている。ルディが彼に全権を任せようとしたら「やーだよー」と逃げられてしまった。
「あのさあルディ、第一王子をさしおいて俺がリーダーになったら、国内のイベントならともかく、マーレン国では外交的にまずいじゃないか。エリナと遊びたい気持ちはわかるけど、三日だけがんばってくれよ」というヴォラットの言葉はもっともである。
< 164 / 244 >

この作品をシェア

pagetop