ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 ハンモックの寝心地は最高だったので、二人はおやすみを言い合ってから秒で熟睡した。

 まだ壁ができていないスペースでは、男性組が寝袋に入っていた。

「……セライラスタングリーズル」

「なんですか?」

「エリナとルールーには楽しんでもらえていると思うか?」

 ウィリオ王子は、自分が親友二人をおもてなしできているかと気にしていた。

「そうですね、見たところ、めっちゃ楽しんでいますよー。王子にしてはなかなかがんばっていますね」

「おい、ひと言余計だぞ」

「ツリーハウス、がんばって作ってよかったですね」

「ああ」

「明日は水遊びですね。泳ぎは人魚に負けてしまうでしょうけど、かわい子ちゃんたちに、なんとかいいところを見せてくださいね」

「……努力はする……」

 彼なりに気を張っていたのか、疲れていたらしいウィリオ王子も夢の世界へと旅立った。

「んじゃ、イーシーさんも休んでくださいね。この森には魔物や野獣は出ないし、ツリーハウスの周りはうちの護衛が囲んでいますからね……とっくに気づいているとは思うけど」

「そうですね。では、休ませていただきます」

 イーシーは目をつぶった。
 実は彼は、意識の半分を眠らせて、残りの半分で警戒するという器用なことができるのだが……。

『余計なことは言わずにおきましょうか』

 こうして、マーレン国の夜はふけていったのであった。
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