ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜５

子猫は泳ぎが得意

　翌朝、エリナは小鳥の囀りで目を覚まして、自分がハンモックの上にいることに驚いた。

「にゃっ、そうだ、マーレン国に来ているんだったっけ」

「ん……あらっ、そうだわ、マーレン国だったわ」

　ふたりは顔を見合わせて笑ってから「おはよう」と朝の挨拶をした。

「あれ、昨日あんなに食べたのに、もうおなかが空いてるにゃん」

「お散歩が効いたのかもしれないわね。さ、顔を洗いに行きましょうよ」

　ふたりが部屋を出ると、ウィリオ王子たちも皆目を覚ましていた。

「お嬢さまたちは早起きだねー。まだ寝ていても大丈夫だよ？」

　セラがそう言うと、エリナとルールーが声を合わせて「おなかが空いちゃった」と返事をした。

「おなかが空くのは元気な証拠！　さて、顔を洗ったら火を起こすからね。朝ごはんの支度は……」

「あっ、考えていなかったにゃ！」

「大丈夫だぞ、エリナ。こちらで手配をしてあるから、安心してくれ」

　頭にターバンを巻きながら、ウィリオ王子が言った。