ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「焼き肉の……仕込み? ユーディリシェイラミアムスさまが?」

 ウィリオ王子は『うちの国の守護妖精は、もしやエリナの子分にされているのか?』と、マーレン国の守護妖精の美麗な顔を思い浮かべた。

 ウィリオ王子は、爽やかな風をまといながら嬉々としてバーベキューの串を操り、手際よく焼いていく昨夜のユーディリシェイラミアムスの様子を思い返した。

 彼はエリナたちと同じテーブルについて、焼きたての肉や各班が「これもお味見してください!」と持ってくるカレーライスを「美味しい、みんなすごく美味しいよ、最高!」と嬉しそうにパクついていて、それはそれは楽しそうであった。
 ウィリオ王子も『い、いいのか?』と思いながらも、気がつくと守護妖精と世間話などしていたのだが。

『まさか、今夜も仕事を割り振ってあるとは……エリナはユーディリシェイラミアムスさまの偉大さがわかっていないのだろうか? いや、妖精獣であるルディ殿下も、もしかするとユーディリシェイラミアムスさまと同じ偉大な守護妖精なのかもしれないから……うむ、そういえば、エリナは王族である殿下のことも遠慮なくこき使っているな! こうして考えてみると、この世界の頂点にいる存在は、この子猫なのか?』

 そんなわけはない。もちろんエリナだって、長い年月に渡って各国を守護してきた妖精の偉大さを知っているし、彼らを尊敬している。

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