ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「ねえエリナ、なんだか身体中から焼き肉の匂いがするから、さっとお湯を浴びない? まだ明るいから大丈夫よ」

 ルールーが言ったので、女の子ふたりは湖のお湯が湧く場所に行って身体を流してパジャマに着替えた。ちなみに、ここまでエリナを送ってきたルディが見張り役となった。
 さすがは王都警備隊長、見張りは得意中の得意なのだ。

「ルディさん、あそこ、あの張り出した木の下に美味しいお魚がたくさん泳いでいるんです!」

「そうか。だが、落ち着け。今夜はもう寝なさい」

 ルディは、今にも湖に飛び込んで、魚獲りを始めそうな勢いで鼻息を荒くする子猫を抱き上げて、背中をトントンした。

「たくさん遊んで疲れただろう」

「うにゃーん。今日もとっても楽しかったです」

「それはよかったな」

 ルディにトントンされるうちに興奮がおさまった子猫は、大きなあくびをした。ルディは、うとうとし始めたエリナを見て笑っているルールーと顔を見合わせると、ツリーハウスに行った。

< 214 / 244 >

この作品をシェア

pagetop