ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「おお、エリナ嬢。このたびは多くの美味しい食べ物を紹介してくれて深く感謝する。カレールーは素晴らしい発明だし、二種類の肉のソースも新しい美味しさであった! それに、クリスタルフィッシュをあんなにたくさん捕まえてくださるとは……料理だけではなく、狩りの腕前も超一流なのですな!」

 美少年であるウィリオ王子の父親らしく、マーレン国王もハリウッド俳優レベルのイケメン男性だ。そんな彼が、想定以上の活躍をして王宮に美味をもたらしてくれたエリナの手を取って、両手でぎゅっと握ったので、ルディの尻尾がピンと立った。

「うちのウィリオトラスファールレアンと仲良くしてくれていることにも感謝する。スカイヴェン国への訪問から、目に見えてしっかりしてきたのは、エリナ嬢のおかげだと思われるのだ」

「いいえ、こちらこそ、ウィリオトラスファールレアン第三王子殿下には、いつもよくしていただき感謝しております」

 エリナがマーレン国王のグリーンの瞳を『綺麗な色だな、ウィリオとそっくり』と思いながら見ていると、そのウィリオ王子が国王を「父上、父上っ!」と強くつついた。そして視線で、今にも飛びかかりそうな恐ろしい顔でこちらを見るルディに気づかせた。

「……またぜひ、遊びに来ていただきたい……な……ははは」

 国王は、エリナの手をそうっと離して、一歩後ろに下がった。
< 219 / 244 >

この作品をシェア

pagetop