ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「まったくもう、君ったら、仕方のない猫なんだから。僕も会いたかったよ、エリナ。元気にしてた?」

 むくむくした子犬はエリナにモフられてはしゃぎ、激しく尻尾を振った。

「うん、元気にしてたにゃん」

「……にゃん? ちょっと会わないうちに、エリナは立派な子猫になってきたみたいだね」

「あっ!」

 語尾の『にゃん』に気づいたクー・シーに「可愛いよ、子猫ちゃん』などとからかわれたので、エリナは片手で口を押さえて「最近、勝手についちゃうの」とクー・シーに向かって頬を膨らませた。

「でもさ、この世界の身体に馴染んできたってことだから、喜ばしいんじゃないの? 猫の妖精なんだから、好きなだけにゃんにゃん言っていいんだよー」

「それじゃあクーちゃんは、わんわん言うの?」

「いや、僕は大人な妖精だから、わんなんて言わないわん」

「んもう!」

「あははは」

 再会を喜び合うふたりに、ルディは言った。

「クー・シー、立ち話もなんだから家に入ろう」

「そうだね、ルディ。お邪魔するよ。そういえば、ルディのうちに来るのは初めてだなあ。なかなかいい感じのお屋敷じゃない。で、美味しいおやつはあるの?」

「もちろんだ」

「ミルクもね、ミルクもたっぷりだよ!」

「任せてくれ」

「わーい」

 遠慮のないクー・シーを見て、ルディは『これで妖精の先輩なのだからな』と苦笑した。

 
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