ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「フォーチュナ、エリナはもう大人の猫だよ。中身はね。まあ、ちょっと危なっかしいところもあるし、どうも最近子猫に逆戻りしてるっぽいけど、一応、大人だからね」

 クー・シーが、フォーチュナの腕を肉球でたふたふしながら、エリナをおろすように注意した。

「クーちゃん、それはあんまりフォローになってないにゃん」

「ごめんごめん、僕って正直者の妖精だからさっ」

「しゃーっ」

「威嚇しても可愛いなんて、罪作りな子猫だねえ、くんくーん」

 そんなふたりのやり取りなどまったく気にせずに、フォーチュナはお気に入りの子猫を可愛がって離してくれない。どうやらエリナには、妖精の心をくすぐるなにかがあるようだ。

 さんざんいい子いい子されてから、ようやく子猫はベッドの上に戻された。

「ふう、わたしとしたことが我を忘れてしまったわ。久しぶりに会うから、子猫ちゃん成分が足りなくなっていたのね」

 上目遣いの子猫の視線から目を逸らして、運命の妖精は笑ってごまかした。
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