ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
 エリナが無事にいつもの姿に戻ったところで、肉屋が届けたとっておきのアップルベーコンをメインにした朝食を作り、いつものように一緒にテーブルを囲む。

「このスクランブルエッグは、とろっと半熟で美味しくできているね。ミメットが作ったんでしょ?」

「ああ、そうさ」

 犬のマイクの問いに、ミメットは胸を張った。

「スクランブルエッグにオムレツに目玉焼き、どんな卵料理も作れるようになったからね」

「姉さんはよくがんばっているし、料理の才能もありますよ」

 エリナはスクランブルエッグにたっぷりのケチャップをかけて、美味しそうに頬張った。

「エリナにそう言ってもらえると嬉しいね」

 なんでも強火で焼くせいで、生焼けの炭を生産していた猫はもういない。これもひとえに、エリナが丁寧にコツを教え込んだからである。

「このベーコンとスクランブルエッグのおかげで、今日も元気に仕事ができるよ!」

 言葉を惜しまずに人を褒めるマイクは、ミメットとエリナに「今朝も美味しい朝ごはんをありがとうね」と、尻尾を激しく振りながらお礼を言った。他の隊員たちも、心の中で『マイクは本当に、気持ちのいい犬だな』と思いながら、ふたりの娘猫にお礼を言った。
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