ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜５

「こんがり焼いた香ばしいお肉にたっぷりのバーベキューソースをかけて……もちろん、あらかじめお肉にはしっかりとソースを揉み込んでおくにゃんよ……カリッとした噛み心地のあとに、口いっぱいに広がる肉汁とお肉の甘み……待ちきれないにゃん……」

「うわああああん！　なんて美味そうな食べ物なんだろう！」

　マイクは思わず遠吠えしそうになる。

　ルディは涎を垂らさないように気をつけながら「ふっ、ふうむ。それは味見隊長として心して食べねばならないな」と頷いた。

　すべての精神力を動員してキリッとした顔を保つルディだが、その尻尾は激しく左右に振られていた。

「わうー、エリナちゃんがまた美味しいものを作っちゃうの？　いいなあ、羨ましいなあ、俺も参加したかったなあ」
　
　犬のマイクがクンクン鳴いて、上目遣いでヴォラットを見て「食べたいよう」と目で訴えた。黒豹はクールに笑うと「マイクの分も味わってくるからな」と余裕の表情で言った。

　そして、エリナはフェンリルにまたがってマーレン国に向かう予定なので、その身体にくくりつけられる荷物入れには、たくさんのバーベキューソースと焼き肉のタレが積み込まれることが決定したのである。