ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜５

　あっという間に鍋いっぱいのバーベキューソースが出来上がったのでそれらを瓶詰めにして冷ます。ちなみに、本日はルディは通常勤務についているのだが、あとで味見隊長として顔を出す予定なので、彼が味見をする分はちゃんと避けておく。

　ふたりの猫とドリュアドは、スプーンにちょっぴり乗せたバーベキューソースを味見して「んー、美味しいにゃん！　いい感じにスパイスが利いていて、お肉にぴったりな味にゃん！」「これは……エリナ、この味は青弓亭の定食にも使えそうじゃないか！」「うわあ、美味しいですぅ、こんな味は初めてですぅ、早くお肉につけて焼いてくださいー、早く早く！」と、口々に叫んだ。

「むふふん、落ち着くにゃん。このバーベキューソースはもう少し味が馴染んでから使う予定で、次はいよいよ、お肉のために生まれた至高のソース、焼き肉のタレを作るにゃんよ」

　猫耳をぴくぴくさせながら、口調がかなり猫寄りになっているエリナは次のソースに取りかかった。

「これは、ご飯にかけただけでもお肉を食べたような気になれる、素晴らしいタレ……にゃふんにゃふん」

　うっかり切ない貧乏時代の料理（？）を紹介しそうになったエリナは、咳払いをしてその場をごまかした。