ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります！〜５

「このお肉を焼いて、タレにつけて食べると最高にゃー！　……最高、なんですよ」

　少し落ち着かなくちゃ、とエリナは自分に言い聞かせる。

「炭火の上に網を焼いて、焼き肉にするととても美味しいんですけど……スカイヴェン国に炭はなかったような……」

「炭火？　ってことは、それは燃料なのかい？」

「はい」

「残念だけど、聞いたことがないね。この国は魔石が豊富で簡単に手に入るから、王都はもちろん田舎に行っても燃料は薪くらいしかないかもしれないねえ」

　ミメットの言葉に「いえ、大丈夫です。フライパンを魔石コンロに乗せて焼けば充分ですよ」と答えるエリナだったが、内心では網焼き肉に惹かれていた。

『贅沢なことを言ってたら駄目だよね。焼き肉が食べられるだけでも……本物の、適度にサシが入った最高級の牛肉での、焼き肉……』

　エリナの喉は、いつのまにかゴロゴロと音を立てていた。