ねこねこ幼女の愛情ごはん〜異世界でもふもふ達に料理を作ります!〜5
「ここまですごい肉じゃないけど、まだまだ冷蔵庫には美味しそうな牛肉があるんだよね。これは定食として出せそうかな?」

 スカイヴェン国のお肉は、獣人が多く住むせいかとても味が良いのだ。冷蔵庫にある、今朝肉屋から届けられた牛肉は、日本だとプレミアムな鉄板焼きの店で食べられるレベルの高品質なものなのである。
 その中でも、先ほどの肉は超特別であったが。

「限定の定食としてなら、今夜でも出せると思いますよ。網で焼く……というより表面を炙るだけだから、調理に時間はかからないし、三人で力を合わせれば充分にいけると思います」

「それならよかったよ。こんなに美味しいものならみんなにも食べさせてやりたいからね」

「そうですね。今後のために、わたしは焼き肉のタレをもっと作っておこうかと思います」

 どうやら青弓亭に新しいメニューが加わりそうだ。

「それじゃあ、汁物はさっぱりとわかめと長ネギの入ったスープにしましょうか。副菜は、茹でたもやしと薄切りのきゅうりのサラダあたりがいいですね。トマトも添えたら見た目もカラフルですし」

 スカイヴェン国にはキムチはないのが残念だと、内心で思うエリナだった。
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