フォーチュンクッキー
――君の親友、ヘンなこといってるよ?
うん、本当に。
――じゃあ、なんでああなったんだろうね?
…なんでだろう?
「未来…?」
恐る恐るかかる杏ちゃんの声に、はっと我に返った。
危ない、セミと話しちゃった。
「ま、まさか…っ!」
ヘラっと笑って杏ちゃんの腕をバシっと叩いた。
頼りないあたしの言葉は、どんどん語尾を強めていく。
「そっ、そうだよね~っ…!!」
杏ちゃんも引きつりながら、乾いた笑い声をあげていた。
何人かのクラスメートはすでにあたしたちを通り越して教室に入っていく。
不気味に笑う、あたしたちを。
だけど、もしそうだったらと思うと、心臓が今になって走り出した。
血液が猛ダッシュしてる。
手も急に震えて、ありえない妄想に拍車をかける。
「う…」
あの意地悪も、たまに見せる優しい瞳も、撫でてくれる大きな手のひらも。
あたしのものになっちゃうの…?
「うそだ――――!!」
叫び声は廊下によく響いてしまった。
うん、本当に。
――じゃあ、なんでああなったんだろうね?
…なんでだろう?
「未来…?」
恐る恐るかかる杏ちゃんの声に、はっと我に返った。
危ない、セミと話しちゃった。
「ま、まさか…っ!」
ヘラっと笑って杏ちゃんの腕をバシっと叩いた。
頼りないあたしの言葉は、どんどん語尾を強めていく。
「そっ、そうだよね~っ…!!」
杏ちゃんも引きつりながら、乾いた笑い声をあげていた。
何人かのクラスメートはすでにあたしたちを通り越して教室に入っていく。
不気味に笑う、あたしたちを。
だけど、もしそうだったらと思うと、心臓が今になって走り出した。
血液が猛ダッシュしてる。
手も急に震えて、ありえない妄想に拍車をかける。
「う…」
あの意地悪も、たまに見せる優しい瞳も、撫でてくれる大きな手のひらも。
あたしのものになっちゃうの…?
「うそだ――――!!」
叫び声は廊下によく響いてしまった。