フォーチュンクッキー

「好きなんだよ」


 徐々に崩れる顔が、可笑しくて、愛しい。



「未来が」


 呼ぶ名前に、防波堤が破壊されるがごとく大粒の涙を流し始めた。


そんなチビ助をオレは夢中で抱きしめた。



「だいぢさぁあん」


 背中に回ってきた腕が、無性に心地よかった。

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